過去と未来が交差する撮影の旅


クッポグラフィーのロケーションフォト「ふたりのデイトリップ」

被写体となるおふたりが行きたい場所、好きな場所を旅する様子を写真にしていく撮影です。

撮影のためのポージングはなく、大切なパートナーとの旅を楽しむおふたりの自然な姿を写真に写します。

今回は長野県の諏訪湖を旅した充さん、紗弥加さんのおふたりに、「ふたりのデイトリップ体験」についてお話を伺いました。


犬井 充さん
大河内 紗弥加さん

2022年に結婚式を挙げられ、弊社フォトグラファーの大村が撮影を担当。

翌年の12月に諏訪湖周辺にて「ふたりのデイトリップ」を撮影。


充さん、紗弥加さんにとっての初めてのロケーションフォトは、共通の友人がおふたりの思い出の地で撮ってくれたものでした。

結婚式の前撮りとして人気のある東京駅前や横浜の夜景など、華やかな場所で撮影する記念写真ではなく、「その場を楽しく過ごす時間を写真に残したい」と強く思っていたそうです。

そんな思いを聞いて、旅を楽しむ姿を写す「ふたりのデイトリップ」に興味を持ってくださったことに納得しました。

思い出の地、長野へ

​​今回、ロケ地の候補としておふたりの頭に真っ先に浮かんだのは、これまで何度も訪れたことのある長野県の諏訪湖。

東京生まれ東京育ちのおふたりにとって、都会の生活から一歩距離を置いてリラックスできる、大好きな場所だそうです。

撮影当日、長野までのドライブの相棒は、交際前からおふたりで大切に乗り続けてきた真っ赤なVOLVO。

充さんがまだ幼い頃に他界されたお父様の愛車です。

撮影の様子を振り返った充さんは、驚きの連続だったと言います。

それは、自分が予想していない場所で次々と写真を撮ってもらったからだと、興奮気味に話してくれました。

「今まで何度も訪れた場所のはずなのに、初めて見るようなモニュメントやこれまで見向きもしなかった街灯のそばで立ったり座ったり、時には全力疾走したり。一体どんな写真になるんだろうって撮られている最中もワクワクしたのを覚えています」

「とにかく3人で喋って、走って、はしゃぎまくって、写真として大丈夫なのかな?ってちょっと心配に思うくらい、それほど楽しい時間でした」と紗弥加さんは旅を振り返ります。

お話を聞いて、写真から溢れていたおふたりの屈託のない笑顔の理由が少しわかった気がしました。

おふたりは、撮影後しばらくしてから届いた写真を見てとても驚いたと言います。


「写っていたのは自分達の知らない諏訪湖でした。良い意味で期待を裏切られましたね。でもそれがすごく新鮮で嬉しかったです。諏訪湖の新たな魅力の発見にもなりましたし、どの写真も想像をはるかに超えていて、こんな風に写るんだ!って感動しました」と充さん。

紗弥加さんは、その後の日常の風景の見え方にも影響があったと言います。

「気づいてないだけで、自分の身の回りにも美しいものとか、大切なものって実はたくさんあるんじゃないかなって思いました。小さな幸せに気づける人間でありたいということを、改めて思い出させてくれました」


名もなき場所で交わした誓いの言葉

インタビュー後、ひと通り写真を見返した紗弥加さんの目には涙が。

「ちょっと、泣きそうです…」と言葉を詰まらせる横で、充さんは撮影直後に抱いた感想を語ってくれました。

「撮影の終わりに、初デートみたいだったという感想を大村さんに伝えたんですよ。今改めて写真を見ても、同じように思います。付き合い始めた頃の無邪気さだったり、みずみずしさを感じました。長野の大自然の中でとにかく楽しく遊んだっていうことが自分を童心に帰らせてくれて、日々の悩みなどがスーっと無くなったような気がしました。写真を撮ってもらっている間も、できあがった写真を見てもそう思いました。本来の自分達自身でいられたんだと思います」

うんうんと頷く紗弥加さん。

写真の中で晴れやかな表情をしている自分達の姿を見て、この日に想いを巡らせているようでした。美しい景色とそこで交わした言葉の数々がおふたりの心を優しくほどき、まだ10代の出会った頃のような気持ちを思い出させてくれたのかもしれません。

おふたりが特に気に入っている写真があります。それは、夕日の中で手をかざし合う姿。

「向かい合う私たちに、大村さんから『この先の未来にふたりで何をしたい?』と聞かれました。

予期しない質問だったのですか、普段からふたりでよく話していたことが自然とお互いの口から出て大村さんに私たちの未来を宣言をすることになりました。

あの日、あの場所で感じた気持ち、実際に言葉にしたことが私たちにとってすごく大切で、きっとこの先も写真を見返すたびに支えられるなって思います」

フォトグラファーから見たふたり

今回の撮影を担当したフォトグラファーの大村に本プランへの想いと、おふたりについて話を聞きました。

行きの車内から生い立ちやおふたりの出会いなど、色々な話をしたという3人。

「おふたりのことを深く知ることによって撮れる写真があると思っています。誰の人生にも今に辿り着くまでには映画のようなストーリーがあって、今ここで出会えたことが嬉しくてそれを知りたくなるんです」と大村は言います。

「『ふたりのデイトリップ』では、写真の美しさに加えておふたりにとって意味のある写真かどうかを意識しながら撮影をします。一日の時間の経過や感情の変化を感じられるように、お互いの思いを伝える場面や、パートナーについて改めて知る時間を作るようにしています。第三者が介入することで相手の新たな一面を発見したり、新鮮な感情が生まれてくれたらと思っています。」

大村が写真に込めた思いは、おふたりに届いていたようでした。

雪もちらつく12月の長野で撮影した犬井夫妻のデイトリップ。

寒さすらも楽しむ姿や、溢れるエネルギー、そしてお互いへの信頼を感じ取り一日の最後には、自然と「未来は明るい」という言葉を大村からおふたりに伝えたそうです。

夕日の中でおふたりが立てた未来への誓いと、大村からのエールは写真を見返す度に思い出されることでしょう。

記憶に残る自分達だけの撮影の旅「ふたりのデイトリップ」

かけがえのない時間を楽しむふたりさえいれば、どこにだって行けます。

大切なパートナーとの忘れられない旅先に、あなたはどこを選びますか?

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