interview #2 - Takaaki Orihara

「光」と「クオリティ」にこだわり、見る人を幸せにする一枚を生み出す

kuppographyワークショップにて、ライティングによる効果を受講生にレクチャーしている

kuppographyワークショップにて、ライティングによる効果を受講生にレクチャーしている

Takaaki Orihara

 1985年生まれ、埼玉県出身。写真家の父を持ち、幼少期より写真に接してきた経歴を持つ。

 どんな状況でもドラマチックに仕立て上げるストロボライティングに定評がある。また、新郎新婦と密なコミュニケーションを取り、リラックスできる環境を作り出すことから、自然な雰囲気の写真を得意としている。

【HISTORY】スタジオでの*ブツ撮りを通じて、光と構図を徹底的に学ぶ

幼少期に自分の家族を撮影した写真。幼いながらに家族を一生懸命撮ろうとする姿が感じられる。

幼少期に自分の家族を撮影した写真。幼いながらに家族を一生懸命撮ろうとする姿が感じられる。

フォトグラファーである父親が買ってきた「コマーシャルフォト」を子どもながらに眺めることもあった。

フォトグラファーである父親が買ってきた「コマーシャルフォト」を子どもながらに眺めることもあった。

 幼いころからフォトグラファーとして活動していた父を見てきたので、物ごころついたときには自然に「自分も将来はフォトグラファーになるんだろうな」と考えていました。最初にカメラに触ったのは中学3年のとき。父から譲り受けたカメラを使ってさまざまなものを撮影し、写真の面白さに目覚めていきました。学校を卒業した後はしばらく実家のスタジオを手伝っていたのですが、修行のため東京のブツ撮り専門のスタジオに入り、アシスタントとしてファッション誌向けの商品写真などに取り組みました。ファッション誌用の*ブツ撮りでは、光の当て方や構図のとり方に高度な技術とクオリティが求められるので、本当にいい勉強になったと思います。でも、その後機会を得てウェディングフォトの仕事をしたとき、「人に寄り添いながら写真を撮ることが、自分は好きなんだな」ということに気づき、この道に入りました。もちろん、ブツ撮り時代に叩き込まれた「クオリティへのこだわり」は今も忘れていません。

*ブツ撮り・・・小規模な静物撮影の商業写真

 

【POLICY】お二人はもちろん指輪やドレスまで「120%」に表現する、クオリティへのこだわり

「しずく」というコンセプトのウェディングで撮影した指輪写真。

「しずく」というコンセプトのウェディングで撮影した指輪写真。

光を操ることのできるフォトグラファーだけが、あらゆる場面を二人にとって特別なシーンに仕上げることができる。

光を操ることのできるフォトグラファーだけが、あらゆる場面を二人にとって特別なシーンに仕上げることができる。

 かつてブツ撮りのスタジオで働いていたおかげで、指輪やドレス、靴などの撮影については他のウェディングフォトグラファーに負けない自信があります。特に新婦様はご自分で選んだ衣装や指輪に強い思い入れを持たれていることが多いので、きれいに写して差し上げるとすごく喜んでいただけますね。もちろん、お二人やゲストのみなさんを撮るときにも、クオリティには徹底的にこだわっています。どの結婚式にも、お二人が一生懸命考えて作り上げた「コンセプト」があり、会場のインテリアなどもそれに沿って作られています。フォトグラファーの役目は、一枚一枚の写真でその式にしかない「コンセプト」を表現することだと思うのです。そこで重要になるのが、やはり「光」。一見美しい会場でも、照明の当たり方で新婦さんの頬に影が出たり、顔色が青ざめて見えたりすることがよくあります。そんな状況でも、ストロボを駆使して美しい光を作り、被写体の魅力を120%引き出すのが僕の得意技。写真を見ていただいたお二人から、「わっ、すごい! 私、可愛く写っていますね!」などと喜んでいただけるととてもうれしいですね。

 

【LIFE STYLE】趣味はサッカー、ドラム、ラーメン

自身の運営するフォトスタジオ・クッポグラフィー横浜港北店で自分の家族写真を撮った時の一枚。

自身の運営するフォトスタジオ・クッポグラフィー横浜港北店で自分の家族写真を撮った時の一枚。

仕事を終えてのひと時。クッポグラフィーの仲間と一緒に。

仕事を終えてのひと時。クッポグラフィーの仲間と一緒に。

 最近、休日によくしているのはサッカー。といってもチームを集めて試合をするわけではなく、一人でフリースタイルのリフティングをしています。一人なので気軽にできてストレス解消になるし、ダイエットにもなるので一石二鳥だと思っています(笑)。ちなみにダイエットは「-10キロ」を目標にスタートし、現在のところ-5キロまで達成しました。それ以外で好きなのはドラムを叩くこと。高校生のころから続けているのですが、今はスタジオを借りて一人でひたすら叩いています。あとは、ラーメンの食べ歩きかな。千葉、都内を中心に、埼玉、群馬あたりまで足を伸ばして楽しんでいます。カメラについては、休日は風景を撮るのが好きです。でも、カメラを持っていないときでも「何かを見る」ことはフォトグラファーにとって大事な勉強。電車の中吊り広告でもお店のレイアウトでも、「かっこいい」「かわいい」と思ったものがすべて引き出しになっていくからです。それと、細かいことですが、部屋を整理整頓することも大切にしています。部屋を整理することが頭を整理することにつながるし、機材のメンテナンスにも役立つからです。

 

【MESSAGE】お二人の積み上げてきた時間も、これから積み上げていく時間も、写真に残したい

ファーストミートの後に新郎新婦が見せてくれたハグに、思わず涙ぐんでしまうことも。

ファーストミートの後に新郎新婦が見せてくれたハグに、思わず涙ぐんでしまうことも。

明るく楽しい事が大好きな花嫁を表現するために、友人に協力してもらって出来上がった一枚。フォトグラファーだけではいい写真は撮れないと常に考えいて、現場でのひらめきや協力を大切にしている。

明るく楽しい事が大好きな花嫁を表現するために、友人に協力してもらって出来上がった一枚。フォトグラファーだけではいい写真は撮れないと常に考えいて、現場でのひらめきや協力を大切にしている。

 結婚式というのは、お二人がこれまでに積み上げてきた時間と、そしてこれから積み上げていく時間が交差するとき。その両方の時間が垣間見えるような写真をお届けしたいと思っています。たとえば後から見返したとき、奥様が「この人と一緒に歩んできてよかったな」と思えるような写真。ご主人が「妻は結婚式のとき、こんなに楽しそうでかわいい顔をしていたんだな。これからもこの人と一緒に楽しい家庭を作っていきたいな」と思えるような写真。ゲストのみなさんが「出席してよかったな」と思えるような写真……。そして、そういう幸せな写真を撮るためには、フォトグラファーも一緒に楽しい雰囲気を作ることが大切だと思っています。僕は実は自他ともに認められる「いじられキャラ」。友人や同僚はもちろん、新郎新婦のお二人にもよくいじられています(笑)。ですので、きっとお二人にも撮影を楽しんでいただけるのではないかな、と思います。でも、もちろん写真のクオリティには一切妥協はしません。「あんな顔して、こんなにきれいな写真撮るんだ!」と驚いてもらえるのが、僕にとっては嬉しい言葉です(笑)。