interview #5 - Kuniaki Natori

お二人の幸せな姿を、優しく、ドラマチックにとらえます

Kuniaki Natori

 1982年生まれ、山梨県出身。高校生の頃からカメラに興味を持ち、バンド活動などを経たのちに写真スタジオへ入社。広告写真から家族写真まで、あらゆるジャンルの撮影を行う。

 他社で活動していた時に参加したウェディングフォト・ワークショップでクッポグラフィーのメンバーと出会い、より厳しく刺激的な環境を求めてクッポグラフィーへの参加を決める。

 綺麗な背景ボケを生かしたシンプルで優しい写真が得意。また、写真が苦手というカップルの心にもすんなりと入り込み、信頼関係を築くことができる。

【HISTORY】「誰かに喜んでもらえる写真」が撮りたくて、カメラの道へ

大学時代にスタートさせたフォトジャーナリストとしてのキャリアで、パレスチナ、ザンビア、ジンバブエ、インドネシア、東ティモールなどを取材。AERA、月刊PLAYBOY、中央公論など、国内外の雑誌に写真と文章を発表した。

大学時代にスタートさせたフォトジャーナリストとしてのキャリアで、パレスチナ、ザンビア、ジンバブエ、インドネシア、東ティモールなどを取材。AERA、月刊PLAYBOY、中央公論など、国内外の雑誌に写真と文章を発表した。

 僕が最初にカメラを手にしたのは、高校生のころ。父親が持っていた古いカメラをいじっているうちに写真を撮るのが好きになり、気がつけば身の回りにある風景や人を夢中で撮影していました。「自分の見た美しいものや、そのとき感じた感動を人に伝えたい」という気持ちが原動力でしたね。学校を卒業後、バンド活動を経たのち、写真スタジオに入って本格的にフォトグラファーとして活動を始めました。広告写真、家族写真、子どもの写真などさまざまなジャンルの仕事を経験しましたが、中でも一番好きだったのがブライダル写真。ブライダル写真の世界は奥が深く、他のフォトグラファーが撮影した写真を見ていても、本当に素晴らしい作品だと思えるものがたくさんあるジャンルだからです。そして何より、自分が撮影した写真を見てたくさんの人が喜んでくれるところがすばらしい。現在も僕は子どもの写真や家族写真も並行して撮影しているのですが、写真を通じて人とつながる喜びこそ、この仕事の醍醐味と考えています。

 

【POLICY】ドラマを感じられる写真、優しい雰囲気のある写真が得意

挙式中の一コマ。新郎のお母さんが新郎への手紙を読んでいると、その過去の思い出話を聞いた新郎のお父さんがひっそりと涙を流していた。

挙式中の一コマ。新郎のお母さんが新郎への手紙を読んでいると、その過去の思い出話を聞いた新郎のお父さんがひっそりと涙を流していた。

"Pass the baton"というコンセプトの結婚式では、両親や祖父母から受け継いだジュエリーを、参列者用の冊子の中で見つけた"Pass the Jewelry"というページ上に配し、二人だけのオリジナルな一枚を演出した。

"Pass the baton"というコンセプトの結婚式では、両親や祖父母から受け継いだジュエリーを、参列者用の冊子の中で見つけた"Pass the Jewelry"というページ上に配し、二人だけのオリジナルな一枚を演出した。

 プロですから注文に応じてさまざまな写真を撮ることができますが、中でも得意なのは「ふんわりとした、優しい雰囲気の写真」。少し技術的な話をすると、望遠レンズを使って遠くから被写体をフォーカスし、背景に柔らかくぼかして撮影するのが好きです。このように撮影することによって画面の無駄な要素を省き、新郎新婦のお二人をまるで映画の主役のようにドラマチックに、印象的に表現することができるのです。たとえばお二人が会場から退場するシーン。お二人が歩いている様子を背景も含めて普通に撮影すると単なる「記録写真」になりがちですが、たとえばご新婦とおばあちゃんの目が合ってお互い泣きそうになっているその瞬間にフォーカスを合わせて切りとると、そこにドラマが生まれます。そんな風に、写っているお一人お一人の表情から、そこに込められた想いやストーリーが浮かび上がるような写真が、僕の持ち味なのかな、と思いますね。もちろん、そういった価値観を押し付けるようなことはしません。お二人の思いをしっかりヒアリングした上で、お気持ちに沿った写真を撮るように心がけています。

 

【LIFE STYLE】子どもたちと遊んだり、料理をしたり、家庭の時間を大切に

自身の運営するフォトスタジオ・クッポグラフィー横浜港北店で自分の家族写真を撮った時の一枚。

自身の運営するフォトスタジオ・クッポグラフィー横浜港北店で自分の家族写真を撮った時の一枚。

仕事を終えてのひと時。クッポグラフィーの仲間と一緒に。

仕事を終えてのひと時。クッポグラフィーの仲間と一緒に。

 我が家は妻と男の子2人(7歳と3歳)の4人家族です。仕事柄土日はなかなか休めないのですが、平日に休みがとれた日にはなるべく子どもと触れ合う時間を大切にしています。保育園への送り迎えをしたり、家でカードゲームをしたり、アニメのマネをして遊んだり、公園に出かけて家族みんなでピクニックをしたり。あとは、日ごろ支えてくれる妻のために料理などの家事も率先してやるようにしていますね。最近は少しずつ道具をそろえてキャンプに出かけたりもしています。以前、会社員だったころは帰りが遅く、家族との時間がなかなかとれなかったので、今はとても充実していると感じます。もちろん、子どもたちの写真も撮ります。だって、カメラマンの子供なのに写真が少ないってかわいそうですから(笑)。子供が大きくなったときに、「パパがこんな風に自分たちのことを撮っていてくれたんだ」と喜んでくれたらうれしいし、それが、大げさけど僕の生きていたひとつの証になるのかな、と思っています。

 

 

【MESSAGE】撮影以外の場面でも、お二人を全力でサポートします!

結婚式の時にはママのお腹の中にいた子が七五三を迎え、その記念の撮影を依頼されて元新郎新婦と再会。

結婚式の時にはママのお腹の中にいた子が七五三を迎え、その記念の撮影を依頼されて元新郎新婦と再会。

撮影後に届いた新郎新婦からのお礼のお手紙と写真は、ウェディングフォトグラファーにとって何よりの励みに。

撮影後に届いた新郎新婦からのお礼のお手紙と写真は、ウェディングフォトグラファーにとって何よりの励みに。

 ウェディングフォトグラファーの仕事は、単に「写真を撮ることだけ」ではないと考えています。いくらカメラの腕がよくても、お二人がリラックスできる雰囲気ができなければいい表情をとらえることはできません。しかも、ほとんどの新郎新婦は初めての結婚式に緊張していて、当日もわからないことだらけ。そんなお二人に寄り添い、和ませて差し上げるのも僕らの役目だと考えています。僕の理想は、変にでしゃばることなく、まるで空気のようにさりげない存在として心地よい雰囲気を作りながら、お二人と共に結婚式を楽しめるようなフォトグラファー。うれしいことに、結婚式を撮影したお二人から後日「子どもが生まれたので名取さんにぜひ撮影してほしい」とご依頼をいただけることもあります。そういうときは、「特別なフォトグラファーと思っていただけているんだな」と思えてすごくうれしいですね。そういううれしいご縁がひとつでも増やせるように、これからもすべての仕事を全力で頑張り、「人とのつながり」を大切にしていきたいと思います。